グループプレゼンテーション(通称シンポ)
こんにちは、副代表のReiです。
前回のDTに引き続き今回はシンポジウムと呼ばれる日韓合同グループプレゼンテーションについて33期の報告書をもとに紹介していきます。
シンポジウムもDT同様グループに分かれます。33期はPublic Diplomacy, Marriage and Family, Racism, Local Community, Industrial Innovationでした。
DTと違うところはDTだチームに分かれた後自分だけのテーマを決めることができたのに対し、シンポは日韓の学生が振り分けられたチームに関するテーマを自分たちで定め、1つのテーマについて1つのプレゼンテーションを作ることです。
またDTはグループ内での少人数に向けてのプレゼンに対し、シンポは全体に向けてのプレゼンになります。
以下はYukiと私が所属していたPublic Diplomacyの報告書です。
Public Diplomacyシンポジウム総括
〈2017年8月18日 国立オリンピック記念青少年総合センター〉
コーディネーター Yuki
<テーマ> 日本と韓国の例を用いて民間によるパブリック・ディプロマシーを考える
―目次―
1. Introduction
2. 日本のPublic Diplomacy:国際交流基金
3. 韓国の Public Diplomacy : VANK
4. まとめ +Extra Presentation(VANKについて)
<問題意識>
従来の政府間同士の外交とは違った、国と国におけるあたらしい外交として、パブリック・ディプロマシーが注目され始めている。パブリック・ディプロマシーは自国の価値観や文化によるソフト・パワーを活用して魅了し、自国のイメージによって有利な国際環境をつくることである。イメージを与えるためには、政府ではなく個人と個人の関係性が大きく関わってくると考えられる。私たちは、パブリック・ディプロマシーとして大きな役割を担っていると考えられる2つの民間セクターに焦点をあて、日本と韓国がそれぞれどのようなパブリック・ディプロマシーを行っているのか、民間によるパブリック・ディプロマシーのあり方を考察した。
<発表内容>
Introduction まず、イントロダクションとして、まだほとんどの人にはなじみのないパブリック・ディプロマシーとは何なのか、どのような歴史があるのか、説明した。パブリック・ディプロマシーとは一つの国が一方的に行うものではなく、国と国の関係によって行われるものである。軍事力などのハードパワーではなく、文化や価値観の共感を得るなどのソフト・パワーを活用して、国民に直接働きかける外交である。また、フランス・アメリカ・中国・韓国・日本それぞれのパブリック・ディプロマシーの動きを調査した。
日本の例:国際交流基金 日本におけるパブリック・ディプロマシーとして大きな役割を担っていると考える民間セクターの例として、国際交流基金をあげた。国際交流基金は、「文化」「言語」「対話」を通じて日本と世界をつなぐ場をつくり、相互の理解、共感、信頼を育み日本の友人を増やすことを目的としている機関である。「文化」「言語」「対話」の3つのセクターをメインに、映画の上映会・交換留学プログラム・日本語教育など、世界中でイベントを行い、多くの交流機会をあたている。世界中で直接的に「face to face」の交流の場を与えることにより、日本を知って興味を持ち、良いイメージを持って好きになった人がかなりおおいということを政策評価データを用いて述べた。そのため、パブリック・ディプロマシーとしての国際交流基金の役割はかなり大切なものであると言える。
韓国の例:VANK 韓国におけるパブリック・ディプロマシーとして大きな役割を担っていると考える民間セクターの例として、VANKをあげた。VANKは、Voluntary Agency Network of Koreaの略で、サイバー外交として民間が集まってできた組織である。14ヶ国語それぞれのウェブサイトがあり、SNSも利用され、ネットを駆使したパブリック・ディプロマシーとしての大きな役割をもつ。VANKも世界に対して様々なイベントを行っており、韓国に興味を持った人々に対して、友達をみつけたり、韓国食を紹介したりするコミュニティーをつくり、韓国を好きになってもらうよう働きかけている。また、国際問題や歴史に関する動画をあげ、様々な国際問題の解決などに向けて韓国が働きかけていることを知らせている。このような活動により韓国に対して良いイメージを与えているということを述べた。VANKは動画やネットを使って直接民間に働きかけることによりパブリック・ディプロマシーを行っているのだ。
<Extra Presentation>
今回のプレゼンを行うにあたって、JKとKJと意見が食い違ったために、JKのみの意見として、このExtra Presentationを行うことになった。 内容はVANKの活動から見えるパブリック・ディプロマシーの脅威についてである。VANKは日本海呼称問題に触れ、East Seaとして呼ぶように運動している動画をあげている。そして、日本のメディアや政府がこのことに対して直接反応しているという事実を述べた。このように、動画をあげることによってイメージを直接与えて拡大し、このインパクトが大きくなると新たな国家間の紛争・問題になるおそれがあるため、パブリック・ディプロマシーの脅威やリスクを強く感じた。
<結論>
パブリック・ディプロマシーは、あたらしい外交として、国家間の関係の上で直接民間に働きかけるものとして、注目していく必要がある。国際交流基金は「face to face」によって、VANKはネットや動画を通して、民間に働きかけており、パブリック・ディプロマシーとしての大きなインパクトをもっていることが明らかになった。2018年にはPyeongChang Olympic,2020年にはTokyo Olympicが開催されるため、オリンピックに向けてそれぞれの国がどのようなパブリック・ディプロマシーを行うのか期待して注目していきたい。
<ディスカッションポイント>
・「パブリック・ディプロマシー」だと思う経験をしたことがあるか
・パブリック・ディプロマシーは政府から独立した機関であるべきだと思うか
・将来、なぜパブリック・ディプロマシーが必要なのか
いかがでしたでしょうか。
日韓の学生が一つのテーマについて話し合うため大変なことは沢山あります。
英語もそう、教育の違いから生まれる知識の違いもそう、グループプレゼンテーションへの価値観も人それぞれ違ってきます。でもいくつもの壁を乗り越えた仲間とはは他のメンバーよりももっと強いきずなで結ばれます。終わるころにはずっと前から知っていたかのような気持ちになりますよ!
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